コマンド基礎
Linuxコマンドを使う上での基礎知識です。
コマンドラインの表示
コマンドラインへログインすると以下のように表示されます。
コマンドラインの表示例
[user@host ~]$
表示されている項目の意味は以下の通りです。
項目 | メモ |
---|---|
user | ログインユーザ名が表示されます。 ※hogeユーザでログインしたらhogeと表示されます。 |
host | ログインしたLinuxサーバのホスト名が表示されます。 |
~ | カレントのディレクトリ名が表示されます。 ~(チルダ)はログインユーザのホームディレクトリの意味です。 ※ホームディレクトリは通常、「/home/ユーザ名」です。 (例)hogeユーザのホームディレクトリ⇒/home/hoge |
$の部分は、rootユーザの場合は#に表示が変わります。
コマンドの基礎構文
コマンドは基本的に以下の構文で構成されます。
- (構文)
- コマンド <オプション> <引数>
項目 | メモ |
---|---|
コマンド | 実行したいコマンドを先頭に指定します。 |
オプション | オプションを指定するとコマンドに付加要素を指定できます。 オプションは、-や--を付けて指定します。 ※オプションの指定は任意です。 |
引数 | コマンド毎に必要な引数を指定します。 ※引数が必要ないコマンドや複数必要なコマンドもあります。 |
オプションの-と--の違い
オプションの先頭のハイフンにはハイフンを1つ付けるものと2つ付けるものの2種類があります。
この違いは、POSIX系のオプションか GNU系のオプションかの違いです。
なぜ2種類の系列のオプションがあるかの説明は省略しますが、基本的に
POSIX系はハイフン1つでオプション文字は1文字、
GNU系はハイフン2つでオプション文字は単語
という特徴があります。
この違いは、POSIX系のオプションか GNU系のオプションかの違いです。
なぜ2種類の系列のオプションがあるかの説明は省略しますが、基本的に
POSIX系はハイフン1つでオプション文字は1文字、
GNU系はハイフン2つでオプション文字は単語
という特徴があります。
パイプ( | )
パイプを使うと、コマンドを実行した結果を別のコマンドへ渡すことができます。
パイプとは、この記号の事です⇒「|」
例)ls -lコマンドの結果を、tailコマンドへ渡して実行する
ls -l | tail
これを実行すると、結果としてファイル一覧の最後の10件が出力されます。
パイプを使って3つ以上のコマンドをつなぐことも可能です。
コマンドの詳細は、リンク先のページをご覧ください。⇒ ls、tail
結果をファイルへ出力( > 、 >> )
「>」、「>>」を使うと、コマンドを実行した結果をファイルへ出力することができます。
「>」と「>>」の違いは、ファイルへ上書きするか追記するかの違いです。
例)ls -lの実行結果をファイル「hoge.txt」へ上書き出力する
ls -l > hoge.txt
例)ls -lの実行結果をファイル「hoge.txt」へ追記出力する
ls -l >> hoge.txt
どちらの場合も指定したファイル名が存在しない場合は、新規作成されます。
ジョブをバックグラウンドで実行する
ジョブをバックグラウンドで実行するには、コマンドの最後に「&」を付けて実行します。
例)バックグラウンドで実行
$ sleep 10 &
[1] 2345
ジョブの終了・ジョブの中断
ジョブを終了させたり中断させたりするには、ジョブ実行中に以下キーを押します。
ジョブを終了させる | [Ctrl] + [c] |
ジョブを中断させる | [Ctrl] + [z] |
例)ジョブを終了させる
$ sleep 10
^C
[2]+ Done sleep 30
例)ジョブを中断させる
$ sleep 10
^Z
[1]+ Stopped sleep 30
コマンドのエイリアスを無効にして実行する
コマンド実行時にエイリアスを無効にしたい場合は、コマンドの先頭に
「¥」円マーク or バックスラッシュを付加して実行すればOKです。
例)エイリアスを無効にしてcp -fコマンドを実行する
$ ¥cp -f aa.txt hoge
例えばcpコマンドには「cp -i」(ファイル上書き時には確認メッセージを表示する)というエイリアスがデフォルトで定義されていているため、-fオプション(上書き時にも確認メッセージを表示しない)
を指定してもエイリアスの方が優先されて確認メッセージが表示されてしまいます。
-fオプションを有効にして実行したい場合は、コマンドの先頭に円マークまたはバックスラッシュを付加して実行します。
-fオプションを有効にして実行したい場合は、コマンドの先頭に円マークまたはバックスラッシュを付加して実行します。
定義されているエイリアスの一覧は、aliasコマンドで確認できます。